「そこにいた男」は実話？ネタバレのあらすじ | 清瀬やえこの迫真の演技

そこにいた男 邦画

デビュー作である自主映画（「岬の兄妹」）が異例のロングランになるほど話題になった片山慎三監督。

そんな片山監督の2作目が短編映画の『そこにいた男』です。

当初はクラウドファンディング支援した人に対してのみ１週間だけオンライン上映される作品でしたが、その後2020年11月に劇場公開されました。

 

実はこの作品は実話を元にしていると言われています。

そのあたりのエピソードについてをお話したいと思います。そしてその後、あらすじをネタバレさせていきます！

 

尚、ここから先はネタバレ情報を含みますので、「ネタバレは嫌だ！見るまで何も言わないで！」という方は、こちらのリンクから直接『そこにいた男』をご覧くださいね。

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「そこにいた男」は実話？

片山監督は彼自身が語っているように、ネット上のある1枚の衝撃的な写真を見て、「これを映画にしたい！」と思い立ちました。

それがこの『そこにいた男』が作られるきっかけになりました。

 

片山監督はそのことについてインタビューでこのように語っています。

―――― 実はお聞きしたかったのは、昨年5月に発生した【新宿ホスト殺害未遂事件】にかなり似ていると思ったんです。一つの愛の形を描く上で、あの事件を参考にされたということでしょうか？

片山慎三監督
参考にしました。
ネットで流れている血だらけの写真が割とショッキングで。

(出展：https://tokushu.eiga-log.com/interview/58961.html）

 

つまりこの映画は、「新宿ホスト殺害未遂事件」という事実をモチーフにしているということです。

 

「そこにいた男」ネタバレ（あらすじ）

実際の事件をモチーフにしたこの映画。

ただたんたんとその映画を事実に基づいて再現しただけのものなのでしょうか？

 

———

物語は警察のサイレンとともに事故現場に向かう映像からスタートします。

そこには、マンションのエレベーターホールに血だらけになった主人公の紗希が座り込んで、タバコを吸いながらスマホで電話をしています。

その横には血まみれで倒れている男性、翔が意識朦朧としています。

警察に連れて行かれた紗希は取り調べで翔との関係を話し出します。そして、彼との出会いや付き合い始めた当時のことを思い出していきます。

 

紗希は翔に愛されたいがため、お金も体も捧げ尽くしてきました。

それでも、「本当は愛されてはないのではないか」「他に本命がいるのではないか」「いつか捨てられるのではないか」と常に不安がつきまといます。

そしてある日、紗希はあるきっかけから翔を殺めようとします。

 

取り調べが進む中、翔は亡くなってしまいます。

そして「翔」という名前は偽名で、妻もいて子供がもうすぐ生まれるということを取調官から聞かされます。

 

刑務所に入って4ヶ月後。一人の女性が紗希の元を訪れます。それは翔の妻で生まれたばかりの子供を抱いています。

彼女は紗希に、翔が亡くなったおかげで「遺族年金や保険金が降りて、翔が生きていた頃よりも生活が楽になった」と言います。

紗希がしたことに「ありがとう」を言いに来たのです。

 

物語の最後は、紗希が車の助手席から翔が自動販売機で買った缶コーヒーのおつりを機械の下に落としてしまったらしく、地べたにはいつくばるようにしておつりを探しているシーンで終わります。

おそらく紗希がかつて翔とドライブをした時のことを回顧しているというものでしょう。

—-

実話（事件）ではホストは亡くなっていませんが、この映画では最後には亡くなります。

この点は実話とは異なります。

 

「男性を自分だけのものにしたかった」

報われない恋愛に悩む女性にとっては、どこか共感できる作品なのではないかと思います。

 

重い内容ですが、約30分ちょっとの短編映画。もし時間があるならぜひこの機会に。

 

2020年中は劇場公開していますが、もしあなたの住んでいる場所から映画館が遠かったり、「今は外出するのはちょっと・・」という場合には、動画配信サイトで見ることもできます。

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本ページの情報は2020年12月時点のものです。
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