「浮草物語」のあらすじとキャスト | 小津安二郎 監督の作品

浮草物語 邦画

『浮草物語』は1934年に制作されたラブ・ストーリー&ヒューマンドラマで、名監督・小津安二郎(おづ やすじろう)の作品です。

白黒で、役者のセリフがない無声映画で、今では大変珍しいスタイルですが、映画の解説をする「活弁」入りなので、分かりにくいということは決してありません。

 

今回はその「古き昭和」の映画のあらすじと出演者・キャストについて紹介していきたいと思います。

ここから先はネタバレ情報を含みますので、「ネタバレは嫌だ!見るまで何も言わないで!」という方は、こちらのリンクから直接『浮草物語』をご覧くださいね。

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「浮草物語」のあらすじ

それではこの映画の「あらすじ」を「起承転結」に沿ってお話していきます。

 

起:市川喜八の一座と息子との再会

舞台はある田舎町。

駅でタバコを吸う男性がいます。その町に芝居の一座がやって来ることになっていて、その男性はそれを待っているのです。

汽車が着くと一座が降りてきて、その男性は座長の市川喜八や一座の団員達と久しぶりの再会を懐かしんでいます。

 

その後、座長の喜八はある小料理屋を訪れます。

そこに、おつねという女性がいました。彼女は喜八にお酒をつぎながら再会を懐かしんでいます。

実は喜八とおつねはかつて男女の関係にあり、隠し子(信吉)がいたのです。その隠し子は農学校を昨年卒業しました。

その後、喜八は信吉と一緒に釣りに出かけます。実は喜八は自分が信吉の父親であることを告げていません。

そんな信吉は喜八の楽屋を訪れたいと言います。

しかし喜八は自分の仕事がヤクザ者のするようなものと思っており、自分の息子に対しても自信がないので、楽屋には来ないで勉強をしなさいと言うのです。

 

承:おつねとおたか

市川喜八の一座の芝居が始まります。

満員御礼、観客は満足そうに芝居を見ています。

すると雨が降ってきて、芝居小屋は雨漏りをしてしまい観客は帰ってしまいます。

仕方なく一座の団員達は寝転んだり雑談をします。

すると団員の誰かが、喜八が毎晩飲みに行っていて、おつねのことについて口走ってしまいます。それを聞いた喜八の世話女房のおたかがその団員に問い詰めます。

 

おたかはおつねの小料理屋を訪れます。おつねは何も知らずお酒を準備します。

おたかが「喜八がお世話になっています」と皮肉まじりに言うと、そこに喜八が姿を現します。

喜八はそれを見て驚き、怒っておたかに「帰れ」と言います。

おたかは信吉を見つけ、皮肉を言い出します。

 

転:信吉とおとき

おつねの小料理屋を出た後、おたかは喜八をなじります。

喜八のためにどれだけ尽くし苦労して来たかと責めます。しかし喜八は誰に会おうが自由だと言い返し、出て行ってしまいます。

 

納得のいかないおたかは、一座の若い女性・おときに「信吉を誘惑するよう」たのみます。おときは最初断るのですが、おたかはお金を渡しおときに信吉を誘惑するよう仕向けます。

信吉はおときの誘いに乗り、夜におときに会いに出かけます。

その後二人は何度も会うようになり、信吉はおときに本気になり、おときも信吉を好きになってしまいます。そしておときは信吉に本当のこと(騙そうとして誘惑したこと)を告げるのです。

しかし信吉は、そんなことは関係ないと言います。

 

喜八は信吉とおときが会っているところを見つけます。

喜八はおときをひっぱたき問い詰めます。

おときはおたかに「誘惑するように」言われたこと、しかし今では本当に信吉が好きだということを喜八に言います。

 

その後、喜八はおたかを呼び出します。おたかは喜八をとがめ皮肉を言い放ちます。喜八は殴りかかり、口論のあとその場を去っていきます。

一方、おつねと信吉は出て行ってしまいます。

 

そんな中、一座は財政難に陥り解散することになります。喜八はがっかりし、団員達と最後の晩酌をします。

その後、喜八はおつねを訪ねます。するとそこに信吉とおときが現れます。

喜八はおときに殴りかかります。止めに入った信吉にも殴りかかります。

そこに止めに入ったおきちが、信吉に「喜八が父親である」ということを告げます。おきちは信吉が旅芸人ではなく堅気の仕事をして欲しいと思い、今まで本当のことを黙っていたと説明します。

 

その後。喜八はおときの元におつねをあずけ旅に出かけます。駅に着くとそこにはおたかが待っていました。そして二人は一緒に旅に出るのです。

 

「浮草物語」のキャスト

ここからは『浮草物語』に出演した主要キャストについて紹介をします。

なお全員、故人です。

 

喜八役

旅芸人で一座の座長。おつねとの間に子供(信吉)がいます。

演じたのは坂本武です。

▶プロフィール

本名 :永石 武平
生年月日 :1899年9月21日(1974年5月10日 没)
出身: 兵庫県赤穂郡
活動期間 1923年 – 1966年

 

おつね役

信吉の母。とてもおおらかな性格の持ち主の女性です。

演じたのは飯田蝶子です。

▶プロフィール

本名 : 茂原 てふ
生年月日 :1897年4月17日(1972年12月26日 没)
出身: 東京都
活動期間 1923年 – 1972年

 

信吉役

喜八とおつねの子供。喜八が父親であることを知りません。後におときと恋仲になります。

演じたのは三井秀男です。

▶プロフィール

本名 : 三井 日子秀
生年月日 :1910年3月6日(1979年4月20日 没)
出身: 神奈川県横浜市
活動期間 1925年 – 1979年

 

おたか役

喜八の世話女房。嫉妬深い性格です。

演じたのは八雲理恵子です。

▶プロフィール

本名 : 玉野 千代子
生年月日 :1903年8月15日(1979年1月13日 没)
出身: 大阪府
活動期間 1920年 – 1938年

 

おとき役

喜八の一座の若い女優。信吉を誘惑するようにおたかに言われますが、後に本気で信吉のことを好きになります。

演じたのは坪内美子 です。

▶プロフィール

本名 : 山崎 登美子
生年月日 :1915年6月22日(1985年11月3日 没)
出身: 大阪府

 

「無声映画」というと違和感を感じるかもしれませんが、もしかしたらそれは「食わず嫌い」のだけかもしれません。

日本の古い映画をこの機会に見ておくのも悪いことではないでしょう。

 

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